さようなら。
そんな些細なことにも
敏感になってしまう。
気が付いてしまうたびに
哲の夏が終わったと
言われている気がして
目をそらしてしまうの。
『おーい
バス乗れよー』
次々と部員たちがバスに乗る中
哲は足取りが重そうで
あたしが泣きたくなった。
『哲っ……
負けちゃったけど……
だけどかっこよかったよ
すごくすごくかっこよ……』
言葉が途中で遮られた。
……あの日とは反対に
哲があたしに寄り掛かる形で
すごく弱くて、でも強く強く
あたしを抱きしめた。
時間が止まったみたいで
あたしたちしかいないみたいに
とても静かだった。
あぁ……
好きな人の弱さって
こんなにも重いんだ。
だけど重いはずなのに軽い。
敏感になってしまう。
気が付いてしまうたびに
哲の夏が終わったと
言われている気がして
目をそらしてしまうの。
『おーい
バス乗れよー』
次々と部員たちがバスに乗る中
哲は足取りが重そうで
あたしが泣きたくなった。
『哲っ……
負けちゃったけど……
だけどかっこよかったよ
すごくすごくかっこよ……』
言葉が途中で遮られた。
……あの日とは反対に
哲があたしに寄り掛かる形で
すごく弱くて、でも強く強く
あたしを抱きしめた。
時間が止まったみたいで
あたしたちしかいないみたいに
とても静かだった。
あぁ……
好きな人の弱さって
こんなにも重いんだ。
だけど重いはずなのに軽い。