─約束のRing─
私は照れてしまって
下を向いていたら。
『んじゃ行くぞ』
って自転車を
漕ぎ始めた。
自転車に乗りながら
見る景色は
颯爽と過ぎていって
満開の桜が
咲き乱れていた。
『綺麗…』
あまりの綺麗さに
私は思わず
呟いた。
『ん?桜か?』
『あっうん』
『入学式まで
まだ時間あるし
いいトコロ連れってやる』
『えっ?いいトコロ?』
『着くまで秘密』
『えーっ何それー!!』
そう言いながら
自転車はスピードを
あげていった。