─約束のRing─
『ケガとかしてない?』
『はいっ!!』
『よかった』
そう言うと
男の人は
私の手をグイッと
引っ張って
立たせてくれた。
『それじゃあ…』
と言って私が
その場を
去ろうとすると
ガシッ
腕を掴まれて、
『君、名前何ちゃん?』
って聞かれて
『あ、えっと、
山寺 優花です』
『そっか優花ちゃんか。
教えてくれてありがと』
『あっいえ、
それじゃあ
失礼します』
そう言って
一礼すると
私は真美ちゃんの
元に戻った。