─約束のRing─
私はやっと
声を出して
『う…ん』
と答えた。
すると優人くんが
『それじゃあ
借りるね。
真美ちゃん、
ごめんなっ?』
そう言うと
真美ちゃんは
『あっ、いえ。
優花、後でね』
そう言って
教室に
戻っていった。
真美ちゃんが
教室に入っていったのを
確認すると優人くんは
私の腕を引っ張った。
行く先はたぶん
屋上だと思った。
屋上に着くまで
優人くんは何も
言わずに
歩いていた。