─約束のRing─
幸せなもの
それからは
尚とお喋りして
時間が過ぎていった。
放課後になって
ケータイを確認すると
2件のメールが
入っていた。
メールBOXを開くと
幸紀斗くんと
優人くんから
1件ずつ入っていた。
幸紀斗くんの
メールを見ると
【気をつけて帰れよ】
とだけ書いてあった。
たったそれだけの
文なのに、こんなにも
嬉しくなり
切なくなる。
【うん、ありがとう】
と返信した。
優人くんからの
メールは
【またなんか
あったら相談してな】
と書いてあって
【うん、
いろいろありがとう】
と返して、
私も帰るために
教室を後にした。
昇降口に行くと
何人かの生徒が
まだ残っていた。
いつもなら
誰もいないのに
なんでだろう?
そんなことを
考えながら
ローファーに
履き替えて
外に出ようとした。