─約束のRing─
幸紀斗くんが
自転車に股がって
私に
『乗れよ』
って後部座席を
指差した。
『あ、うんっ』
私は久しぶりの
幸紀斗くんとの
登校でドキドキしていた。
幸紀斗くんの
後ろに乗って
腕を回そうか
迷っていた。
すると
『行くぞ』
って言いながら
幸紀斗くんが
ニカッと笑って見せた。
──ガシャ…
『わぁっ!!』
いきなり走り出した
自転車にビックリして
落ちそうに
なってしまった
私は咄嗟に
腕を幸紀斗くんの
腰に回した。