─約束のRing─
見えない明日
────……
ジリリリリリ…
カチッ…
『はぁ…』
次の日の朝
私は幸紀斗くんに
会いたくなくて
早めに家を出た。
幸紀斗くんが
いない通学路は
どこか色褪せて
しまっかのように
つまらなくて
長くて…
通学路も
幸紀斗くんで
埋め尽くされたと
気づいた。
『…幸紀斗くん…っ』
また泣き出しそうになる。
会いたいなぁ…
思わず足を止めた。
自分から
会わないように
早く出たくせに
こんなにも会いたい。
会いたいよぉ…っ