─約束のRing─
消えない過去
あれから
私は幸紀斗くんと
愛梨さんが気になって
授業に集中なんか
とてもじゃないけど
できるわけなかった。
授業が終わって
幸紀斗くんが
友達と話ながら
校舎に入っていく。
私は2時間目なんか
受ける気力が
残ってなくて
屋上に行った。
──ガチャ…
屋上の扉を
押し開けると
──ザー…ッ
雨のが降る音がした。
雨が降ってて
屋上には
いられない。
『さっきまで
降ってなかったのに…
はぁ…』
私は仕方なく
教室に戻った。