─約束のRing─
『姫華は抱き締めたとき
小さくて震えてて
冷たくて冷えきってた
って兄貴が言ってた』
『……』
『それから兄貴は
姫華を自分の家に
連れてきたんだ。
もちろん家族だから
俺も家にはいた』
『……』
『その時俺が見た
姫華は小さくて
今にも崩れそうだった。
その小さな体で
兄貴にしがみついてた。』
『……』
『姫華は俺に
震えた体で
小さくお辞儀した後
すぐに兄貴の部屋に
入っていった』
『……』