─約束のRing─




『姫華は抱き締めたとき
小さくて震えてて
冷たくて冷えきってた
って兄貴が言ってた』




『……』




『それから兄貴は
姫華を自分の家に
連れてきたんだ。
もちろん家族だから
俺も家にはいた』




『……』





『その時俺が見た
姫華は小さくて
今にも崩れそうだった。
その小さな体で
兄貴にしがみついてた。』




『……』





『姫華は俺に
震えた体で
小さくお辞儀した後
すぐに兄貴の部屋に
入っていった』




『……』








< 265 / 485 >

この作品をシェア

pagetop