─約束のRing─
──ギィ…
しばらく歩いて
先生は生徒指導室の
ドアを開けた。
先生について
歩いていた私も
つづいて生徒指導室に
入っていった。
1つの机を
挟んで私と先生は
向かい合う形で
椅子に座った。
『優花…最近なんか
悩みとかあるか?』
先生がいきなり
私に質問してきて
私の頭は思考停止した。
『…へ…?』
私が気の抜けた声で
返すと先生は
腕を組みため息を
1つ漏らした。
『優花の最近の
成績が落ちてきている』
先生は真っ直ぐに
私を見据えて言った。