─約束のRing─



『えっ…そんなっ!!』



私はかなり慌てた。
最近はいろいろな
ことがあって
勉強する気になんて
なれなかった私の
成績は坂のように
下がっていった。



『進学…するつもりか?』


先生は私に
そう問いかけた。



幸紀斗くんは
進学するのかな…?



わからなかった私は



『いえ…まだわかりません』



と下を向いた。




『進学を考えているなら
夏休みのうちに
しっかり勉強して
成績を上げるんだ』



『…はい』



私は少しだけ
暗くなってしまった。



『わかったら
いいんだよ。
もう、行っていいぞ』



先生は話が終わると
ニコッと笑って
そう言った。




『失礼しました…』



私は下を向きながら
そう答えて生徒指導室を
足早に後にした。










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