─約束のRing─
尚から話を聞いてから
なんだか気まずくなって
私は優人くんを
軽く避けてしまっていた。
『なんだ?どうした?
元気ないなっ』
そう言って
私に笑いかける
優人くんを見て
胸が締め付けられた。
あの日、知ってしまった
優人くんの悲しくて
一生消えることのない
過去──…
優人くんの過去が
私の頭に映し出されてく。
あんなに
あんなに辛い
過去があるのに…
未だに過去に
縛り付けられているのに…
どうしてそんな…