─約束のRing─
『ねぇ…幸紀斗くん…?
幸紀斗くん!!!!』
私は叫ぶような
声で幸紀斗くんに
聞き続けた。
『……悪い…
また後で電話する』
『幸紀っ──…』
──ブチッ…
ツーツーツー……
幸紀斗くんから一方的に
電話を切られた私は
頭がパニックになって
ただ立ち尽くした。
涙で視界が
ぼやけていく。
『…っ…』
泣いてる場合じゃない。
探さなきゃ…
優人くんを
探さなきゃ。
そう思った私の足は
勝手に走り出していた。