─約束のRing─
私は店を出ると
当てもないまま
ただ目を凝らして
優人くんの姿を探した。
どこ…?
優人くん…どこ…?
無事でいて──…
『ハァ…ハァ…ハァ…ッ』
いくら走っても
見つからない。
空もオレンジに
染まってきている。
もう…無理かもしれない…
そう思って
諦めかけたときだった。
──キキィー…ッ
パパァーッ……
大きなクラクションの音と
ブレーキを踏む音が
後ろで鳴り響いた。
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