─約束のRing─



私を抱きしめる
優人くんの腕は
力強く、でも
壊れ物扱うように
消えないように
守るように優しかった。



優人くんが
泣き止むまで
しばらく優人くんの
背中を擦っていた。



『話…聞いてくれて
ありがとな』



優人くんは目は
泣いて腫れていた。



『ううんっ
聞けてよかった』



気がつけば
大きくて真っ赤な
夕陽が私と優人くんを
守るように
照らしていた。




♪〜♪〜♪



『っ!?』



いきなりケータイの
着信音が私の
制服のポケットから
鳴り響いて
ビックリした私は
体がビクッと震えた。











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