─約束のRing─
───ボフ……ッ
『きゃっ』
誰かの胸に
思いっきり
ぶつかってしまった。
『優花…?』
聞き慣れた声。
甘くて優しい香り。
一番…会いたかった人。
『幸紀斗くん…っ』
怖かった…
やっと会えた…
安心したのも
束の間だった。
『見ーつけた』
振り返ると
そこには男達が
乗っている車があった。
やだ…怖い…
私の体はもう限界で
ガタガタと震えていた。
その時、幸紀斗くんが
スッと私の前に
出てきて私を自分の
後ろに隠れさせた。
『あの、俺の女に
何か用ですか?』
幸紀斗くんの
低い声が聞こえた。