─約束のRing─
私もムクッと
起き上がって
『幸紀斗くん?』
聞くと幸紀斗くんは
そっと私を抱き寄せた。
『本当にごめん。
戻ってきたら
いろんなとこに
連れていってやる。
遠くにいても
俺は優花が好きだから
絶対に迎えに来るから』
あぁ…もうダメだよ…
私の目からは
たくさんの涙が
溢れていた。
『うん…大丈夫だよ
ちゃんと待ってるから。
離れててもずっと
好きだから…
だから大丈夫。
頑張って。』
【頑張って】
やっと言えた
応援の言葉。
本当に行っちゃうんだね…
私は心の中で
【大丈夫】と
何度も呟いた。