─約束のRing─
玄関には
お母さんと楽しそうに
話す幸紀斗くんがいて
私に気づいたのか
こっちを向いて
ニッコリと微笑んで
『可愛いじゃん』
と言った。
私の顔は
ボッと熱くなって
見る見るうちに
赤く染まっていった。
『あ、ありがと…』
照れちゃった
私は下を向いて
小さくお礼を言った。
『この子ったら
張り切っちゃって
準備に4時間も
かけてたのよ〜ふふふ』
なんてお母さんが
言うものだから
私はまた顔が
熱くなった。