─約束のRing─

廊下を真美ちゃんと
2人で歩いていると、
ふと、窓の外の桜が
目に入った。


私の記憶が
フラッシュバック
してゆく──…


幼い私が
桜の花びらを
せっせと、
拾い集めている。


『ゆうかちゃんっ』


『あっ、ゆきとくん!!』


『何してるの??』


『えへへ♪
ひみつーっ!!』


『いいもんっ
ぼく、あっちで
ブランコに
乗ってくるから!!』


そぅ言って
向こうに
行ってしまった。


私は拾っていた
桜を投げ捨てて
追いかけた。


けど、いくら
走っても追いつかない。


ハァハァハァ…


『待って!!
待って!!
ゆきとくん──…っ』


ムリだ…


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