闇夜の数だけエゴはある
儚
杖縁の屋敷はいいものを置いてある。
紅茶もコーヒーも、最高品質のものばかり。
粗く引いた豆で淹れたコーヒーの香りを楽しんでみる。
紅茶もコーヒーも嗜む。
嗜好品は一応全て試してみる事にしている。
もっとも煙草はどうにも馴染まなかったけれど。
その中でもコーヒーと紅茶は今でも愛飲する嗜好品だ。
勿論、月夜に啜る純潔の血以上の嗜好は私にはないのだけど。
ソファに腰掛け、静かにコーヒーを飲んでいると。
「俺にも淹れてくれ、儚」
武羅人が屋敷の地下室から戻ってきた。
上半身裸。
隆起した筋肉が、汗に塗れて照明を照り返す。
余分な肉のついていないその体は、芸術美寄りではなく機能美寄りの肉体だった。
闘争に特化した機能を持つ身体。
亜吸血種にとって理想的な肉体だった。
紅茶もコーヒーも、最高品質のものばかり。
粗く引いた豆で淹れたコーヒーの香りを楽しんでみる。
紅茶もコーヒーも嗜む。
嗜好品は一応全て試してみる事にしている。
もっとも煙草はどうにも馴染まなかったけれど。
その中でもコーヒーと紅茶は今でも愛飲する嗜好品だ。
勿論、月夜に啜る純潔の血以上の嗜好は私にはないのだけど。
ソファに腰掛け、静かにコーヒーを飲んでいると。
「俺にも淹れてくれ、儚」
武羅人が屋敷の地下室から戻ってきた。
上半身裸。
隆起した筋肉が、汗に塗れて照明を照り返す。
余分な肉のついていないその体は、芸術美寄りではなく機能美寄りの肉体だった。
闘争に特化した機能を持つ身体。
亜吸血種にとって理想的な肉体だった。