闇夜の数だけエゴはある
虜…食糧としてではなく、操り人形とする為に亜吸血種に血を吸われた哀れな人間達は、私を目前にして固まったままだ。

私との力量の差…ただの人形と亜吸血種の、絶望的なまでの実力差を悟ったらしい。

しかし今更もう遅い。

「昨夜もね」

私は慈悲深い微笑を浮かべた。

「昨夜もね、こうやって七人屠ったの。殺したの。皆殺し」

私の右脚…その膝から下がまた消失する。

「こうやって」

パンッ!

また一人、虜の頭部が柘榴のように砕け散った。

「ああ…こんなに楽には殺さなかったかしら。手足を封じて芋虫みたいに這い蹲らせたのかしら。こうして」

別の虜の両腕と左足が瞬時に千切れ飛ぶ。

転倒した虜を。

「さぁ」

私は踏みつけて脊椎を踏み砕いた。

「貴方達はどうやって屠って欲しい?選ばせてあげるわ」

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