親友、寺に消ゆ
さっきまで太陽がさんさんと輝いていた場所とは違って薄暗かった。

太陽の光をいくつもの樹林がさえぎっているのだ。

ふと私は不安になった。どこか別の世界に来てしまったかの様に感じたからだ。

そんな不安気な私をよそにユッキはこれ見てよと指差した。

ユッキが指差した場所は薄汚れた欄干の付け根の所だ。

そこには╂×5と何かで彫られた跡があった。

私は意味を直ぐに理解できた。

さっき皆とやっていたゲーム。マリオの残り人数と同じ意味だという事。

左端の物が五つあるという事なんだろうと。

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