親友、寺に消ゆ
ただ私は╂が何なのか分からなかった為、ユッキにこれは何?と╂を指差して聞いた。

ユッキは私の質問には答えず、付いてきてと言うと寺院の真裏の林の中をガサガサと突き進んで行く。

どこ行くの?と私が聞いてもユッキは答えない。

だんだん私の心の中の不安が増幅してくる。

ユッキは相変わらずヅカヅカと林の中を突き進む。

後ろを振り返ってみると乱立する木々に隠れたのか寺院が見えなくなっていた。

周りに見えるのはたくさんの木だけだ。

私は我慢できずユッキにもう一度問いかけようとした時、ユッキの動きがピタリと止んだ。

< 12 / 39 >

この作品をシェア

pagetop