親友、寺に消ゆ
そこで私はさっき見た欄干に彫られていた物を思い返した。

この竹でできた十字架が後四つどこかに隠されているのだと思った。

ただユッキがなぜそれを探し出したいのかが分からなかった。

私が探す意図をユッキに聞こうとしたその時、大きな羽音をたて突然どこかからカラスの群れが飛び立った。

そのカラスの群れと薄暗い林の中で不安に包まれた私は一回戻って皆と一緒に探そうよと言った。

その言葉にユッキは左右に首を振ると他の奴には見せたくないと言うのだ。

仕方ないと思った私は、探すのはいいけど他の皆心配しないかな。主役がいないのも変だよ。と伝えるとユッキはそれは大丈夫だと言った。

訳を聞くと大縄跳びの途中で皆に声をかけたのは私と共に買出しに行ってくるから少しの間待っててと言ったらしい。

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