親友、寺に消ゆ

探し物

探すよと言った私にユッキはうなづくと今いる所よりさらに奥の方を指差した。

ユッキが指差した方向を見ると何本もの木に横に渡って巻き付いている白いテープが見えた。

私があれは何?と聞くとユッキはあの先は崖になってるからあれ以上行ったらダメだと言った。

ユッキの住む住宅地区は小高い山の上にあり、ここら辺は開発地区らしく開拓の途中だという事だった。

私はユッキの言葉にうなづくと二人別々に当てもなく竹の十字架を探し始めた。

辺り一帯を探し、最初にユッキが十字架を私に見せた所に戻ってくると早くもユッキは二つ見つけ出したようだった。

見つけたらここに積み重ねるという取り決めになっていた。

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