親友、寺に消ゆ
ユッキは残りを探しに行っているのだろう。姿が見えなかった。

このまま私は見つけられずユッキの役に立てないのもしゃくだったので懸命に十字架を探した。

それでも私は見つけられなかった。

遠く後ろの方で音がした。振り返るとユッキが十字架をまた一つ積み上げた様だった。

それからユッキはまた探しにどこかに行ってしまう。

残りはあと一つ。

そう思った時、私の心の中に邪悪な思いが浮かんだ。

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