親友、寺に消ゆ
それから何日か病院で過ごし、退院して学校へ登校した。

自分のクラスに入ると今までユッキが座っていた机には誰の姿もなかった。

結局ユッキは見つからず、一時、仲間内で誘拐という噂話も出たが進展がないまま捜索も打ち切られたようだった。

時は流れ、皆がユッキの存在を忘れかけた頃に小学校を卒業した。

ただ私だけはいつになってもユッキを忘れる事はできなかったのである。

事実を知る当事者だったのだから。

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