親友、寺に消ゆ
このマンションは平静な住宅街の中にあり、夜中に隣の住人が帰ってくる時の廊下の足音も聞こえるくらいなのだ。

郵便配達員が届けたのなら足音をさせたっていいはずだった。

だが聞こえたのはポストにハガキが落ちた音だけなのだ。

自分の脈が早くなっている事に気づいた。

不安で仕方ないのだ。

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