親友、寺に消ゆ
私は恐怖に怯えながら目も開けず、ずるずると這って進み、ティーカップの近くに置いたあった携帯を手探りで取った。

目はまだ開けられない。

取った携帯を腹の近くまで寄せて薄目にしながらメールを開いた。

差出人不明である。

ダメだ。見てはいけないと自分に言い聞かせても指が勝手に本文を表示させるように動いた。

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 親友だと思ってたのに。

でも僕はまだ君を親友だと思っているよ。

プレゼント上げるからベランダ見てごらん?

きみが見つけたかった物だよ。

   ---END---




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