えんどう豆のゆくえ
教室
女子バレー部の気合の入った掛け声が、教室の前を通り過ぎてゆく。
頭痛を誘うような野太い声は野球部、その合間に聞こえる美声は音楽室で活動している合唱部だろう。
私の待っている人は、その美声のどこかで歌っている人だ。
パートはメゾで、ピアノの伴奏も兼ねている。
何でもできる彼女は小学校の頃からの親友で、今でも一緒に帰るという習慣は変わっていない。
もっとも、変わっていないのはそのことくらいで、彼女が私からどんどん遠ざかっているのも事実だ。
頭痛を誘うような野太い声は野球部、その合間に聞こえる美声は音楽室で活動している合唱部だろう。
私の待っている人は、その美声のどこかで歌っている人だ。
パートはメゾで、ピアノの伴奏も兼ねている。
何でもできる彼女は小学校の頃からの親友で、今でも一緒に帰るという習慣は変わっていない。
もっとも、変わっていないのはそのことくらいで、彼女が私からどんどん遠ざかっているのも事実だ。