極悪非道の俺様野郎
すると、和哉はいきなり私を抱き締めて来た。
「・・・っ!かず・・・や?」
和哉は目を閉じながら、何かを考えている。
「佐奈、ごめんな」
和哉はゆっくりと口を開き、私に話しかけてきた。
「え・・・?和哉?どうしたの?」
「今までさ・・・。俺と付き合ってた奴はな、こーやって佐奈みたいに傷付けられて、それが原因でいっつも別れてた。俺から別れようって切り出してな」
「うん・・・」
和哉は優しい口調で私に今までのことを話してくれた。
「それでな、まぁ・・・こんな事もあってさ。俺は相手が傷付くの嫌だからずっと別れて、軽い気持ちで別れてた。でもな、俺さ、佐奈を手放したくないって思った」
「ん・・・」
「これからさ、佐奈。お前に辛い事やいろいろあると思うけど・・・。ずっと一緒にいてくれねぇか・・・?」