未送信めーる
#14 高校生
「梓ー!!おはよう!!」
「おはよう,美紗紀」
私が今挨拶を交わしたのは,クラスメートの山下 美紗紀(ヤマシタ ミサキ)。
髪はポニーテールで,いつも元気な子。
私は美紗紀と一番仲がいい。
明乃はどうしたかって??
知らない。
だって今,学校違うもん。
高校入試のあの日,私は逃げた。
高校でも三年間二人を見ていくのは,辛すぎるから。
私には,耐えられないから。
頭で思っているのとは全く違う回答を,紙に書いた私。
わざと落ちた
って言ったら悪く聞こえるけど,簡単に言えばわざと落ちたってことになる。
私は後期募集で予定の高校より少しレベルの高い高校を受け,見事合格して今ここにいる。
明乃とタケは無事予定の高校に合格したらしい。
今は仲良く高校生活を送っているんじゃないかな。
今,私にはわからないことがある。
それは…
「おいアズっ!」
「…なに,恵」
そう,恵。
あの恵が,私と同じく受験に失敗し,今私と同じ高校に通っているのだ。
「話があるんだけど…」
「私はないよ」
「俺があんの!いいから来い!!」