いちごケーキ
教室が静まりかえってる。
「美穂のせいだよ…。美穂がヤらせないから。」
美穂は号泣している。
「違う…。美穂のせいじゃないじゃん!」
「あいつ…おかしい。」
海が言った。
「たしかに浮気性って噂あったけど、彼女いるときそこまで頻繁じゃなかった。
それなりに大事にしてた。真也…おかしい。」
「だから美穂がヤらせないからでしょ?」
「ちげーよ。ヤらせるヤらせない関係ねー。
あいつ女いるとき絶対他の奴とヤったりしなかった。
美穂、話し合え。」
海は静かに言った。
「そうだよ!話し合いな!」
「でも…もう無理だよ…。美穂が大事じゃないから、浮気するんでしょ?
美穂がどんだけ好きでいたって、もう無理なんだよ。」
「美穂…。」
美穂がこんな好きでいるのに、何で?
何でうまくいかないの?
何でこんなに儚いの…?
ねぇ…?
想い続けても叶わないことだってあるの?


『今日先帰ってて?』
優太からメールが来た。
『分かった』
あたしはメールを送ると、いつもの待ち合わせ場所の下駄箱から出た。
一人って暇だー(笑)
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