addiction to you~想いが繋げる恋心~


行きと同じ様に時間を掛けて寮に帰った。


寮の玄関へ向うと座り込んでいる者がいるのが見える。


その姿は今の好きな人。


「姫?」


彗の姿を見て明るい表情になる。


駆け寄ってきて静かにこう言う。


「おかえりなさい」

「ただいま、姫」


すると、姫は微笑んだ。


その微笑みは本当に星に似ていて彗は彼女の面影を感じた。


だけど姫は星じゃない。


一人の女の子。


玄関から別の者が出て来た。


「やっと帰って来たか」


出て来たのは緑。


緑も静かに微笑んだ。


「入りましょう」


差し出された手を握り寮へと入った。






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