addiction to you~想いが繋げる恋心~
捨てた。
だけど、感情がこもっていない。
それはアンドロイドだから?
「ひっで…俺等がソイツに何かしてやるから居場所言えよ」
創ったのに必要ないから捨てるのは駄目だ。
緑は怒りに震えている。
きっと創り主を半殺しにする気だろう。
「覚エテナイ。顔モ居場所モ。覚エテイルノハ自分ノ名前ダケ」
「記憶喪失?」
姫は首を傾げた。
「いや、データがショートしたんだと思う。アンドロイドは精密な機械だから雨を少しでも浴びるとデータが消失する」
右手を口元に持って行きながら彗は言う。
データの消失。
「何でそんな事を彗が知ってるんですか?」
「芸能界で前にアンドロイドを見たんだ。説明でそんな事言ってたの思い出しただけ」
これでも彗は芸能人。
最近では歌手以外に写真集なども出している。