addiction to you~想いが繋げる恋心~
真白は静かに立ち上がった。
ゆっくりとドアへ向い歩き出す。
「まだ傷が!」
「奴等が来たらアンタも殺されるかもしれない。だから、犠牲になるのは俺だけで十分だ」
切なく悲しく笑った。
誰かを護る為に自分の命を捨てる。
護られてばかりの姫にはそれが凄い事に見えた。
護られて失い続けた。
大切なモノを何度も。
「とんでもないエゴですね」
突然一人の女性が姿を現した。
その女性の顔を見て驚く顔をする真白。
「何で…此処に…」
「君が何処にいるかなど大体判ります。ほら、帰りますよ」
差し出された手を受け取らず真白は下を俯いていた。