addiction to you~想いが繋げる恋心~
『随分と歴史在るファミリーだったので苦戦しましたよ』
平然とそう言った。
この人はやはり普通ではない。
無事でいられるだけ在り得ないのに。
「何をしたんだ…」
『それは子供が知るべき事ではありません』
急に口調のトーンが低くなった。
ゾッとして少し鳥肌が立っている。
『収穫もありましたし、二人が平和に暮らせるなら私は何でもします』
血の繋がらない養子なはず。
だけども、こんなに力を尽くしてくれている。
何故そこまで出来るのだろう。
如何してか真白には判らなかった。
『それでは、着く頃にまた連絡します』
そう言って電話は切れた。