椅子取りゲーム

解法模索

ホテルの布団で考えた。
俺にとって美穂や詩音はかけがえない。いい奴らだ。
俺は彼女らのどちらかを犠牲にして生き残って、現実世界で生きようとする意志を持つことができるか？
多分不可能だ。そうなると、俺は生き残るべきじゃない。死ぬべきだ。

そして彼女らはどうだろう？生き残ろうとするのだろうか？
自殺を考えていないだろうか？
死んで欲しくない。

自殺は不可、と声は言う。
しかし、もし、彼女らが俺の死を望み生き残ることを選んでくれていれば、彼女らの手を汚すことなく、俺は自殺して、彼女らは生き残れることができるんじゃないか？
そうすれば、傷つかずすむ。

試してみる価値はある。
自殺でも、全員が望んでいればなんとかなるかもしれない。


俺は別にいい。大切な友人が生きてくれるなら。
そう思って、ベッドから、布団を首に巻いて飛び降りる。

意識が朦朧とする。視界に火花が散る
苦しい。呼吸ができない。
視界が消えてきた。
ああ、死ぬんだ・・・俺は。
美穂、詩音。生き残ってくれ。
俺はこれでいいんだ。
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