十夜
あたしは毛布を被って耳を澄ます。

「あぁ…。明日そちらに向かわせていただきます。はい…。すみません。ご迷惑おかけします。」

聞こえたのはソレくらい。
とっても丁寧な口調ではなしていたから本当に病院なんだろうなぁ。

一通り会話が終わると携帯の電源を切っているようだった。

「何だったの??」
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