十夜

あたしはソレっぽさを出すために姫系のバスローブを身にまとっている。

こんなの着ているあたしなんて…自分でもキモいと思う。

「由貴ちゃん…。今日も、とっても可愛いよ」

男はたいがいコノ言葉から始める。
サービスしてもらいたいからなのか…。
それとも自分の欲求的なものなのか、女であるあたしには分からない。

「宮本さん…。」
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