CURODO
第三章 路地裏でのひと時

沈黙

この辺の地形に詳しい太一が、迷路のように入り組んだ道を通ってなんとか敵は撒けた。
「何であんなことになってたのかは分からないけど、頑張れよ!」
 そう言い残して、帰ってしまった。どうやら朝早くから野菜を取りに行って朝のうちに届けなければいけないらしい。農家の息子も大変だ。だからさっき作業着着てたのか。
「とにかく、隠れましょう。」
「あぁ。」
 俺達二人はとりあえず路地裏に隠れた。
「・・・。」
「・・・。」
沈黙が続いて気まずい。ちらりと真矢を見ると欠伸をしていた。
「眠いのか。」
「当たり前でしょ。今何時だと思ってるの?」
「大体・・・3時半過ぎくらいか。」
「そろそろ朝ね。」
「まだじゃないか?」
 俺はふと、さっき聞けなかったことを思い出したので聞いてみた。
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