CURODO
最終章 感動の再会・・・なのか?

幼女の奇襲(?)

 あの事件から数日が経ったが、特に何もない。
 あれ以来ほとんど家にひきこもり、強盗として俺の顔がちらりとでもニュースに出てこないかを確認するためにテレビにへばりつく日々が続いた。真矢のこともテレビに出ない。元気にしているのだろうか。
「アレは一体何だったんだ・・・?」
 夢だったのか、と虚ろな目で家の中を見渡すと、タンスからはみ出した赤い何かが目に止まった。
「・・・夢なわけないか。」
 タンスから真矢の赤いワンピースを引き出して、俺って馬鹿だったなあ、とか反省していると、突然ドアが開いた。
「突撃☆あたしの誘拐犯!!!」
 超ビッグボイスで入ってきたその少女は間違いなく真矢だった。俺は驚いて、真矢を部屋に入れ、部屋の外をすばやく見回してからガチャンと鍵を閉めた。
「お前ってやつは・・・まぁその・・・元気そうで良か」
「あなたロリコンだったの?」
 不意打ちを食らった。は?ロリコン?
「それ、あたしのワンピースよ!返して!」
 そう言うと、ワンピースを掴んで俺の手から奪い取り、あっけにとられている俺をよそに、一人ベラベラと喋り始めた。
「あれからずーっと若木が気になってたんだけど、ほら、あんなことがあったでしょ?だからパパがなかなか許してくれなくって。監視の目がウザかったかったから逃げてきちゃった☆」
「『逃げてきちゃった☆』じゃないだろ!!お前がこんなところにいたら今度は俺が殺されちまう!!」
 俺は心底、殺されるんじゃないかとビクビクしているのに、真矢はさらりとした顔で話を続けていく。

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