メガネ×愛【短】
涙をぼたぼたこぼしながら、うつむいたままそう告げた。
沈黙が続く。
やっぱり・・・
ダメかなぁ・・・・・??
「ごめん、言わせた」
カエデちゃんが沈黙を破った。
言わせたって・・・え!?
びっくりして顔を上げた。
「や、お前は絶対俺の所に来るっていう自身が俺にはあったから♪」
「へッ・・・・えぇ・・・私、悲しかったのに」
「わざと冷たくしてみたり。きっと、藍音が俺のこと大好きだから悲しくなると思ったんだよ」
「ッ・・・・何で分かるのッ・・・・」
「分かるよ・・・・・?藍音の事は全部」
まただ・・・。
私はカエデちゃんに、行動が見透かされている。
私の全てをカエデちゃんは知っているんだ。
私自身が気づかないことも全部。
そう思っていたら、体中が暖かいモノに包み込まれた。
「カエデちゃ・・・・・」
「藍音から、俺のメガネ外していいよ」
「へッ・・・」
「多分、素顔の俺の方がカッコイイから」
「ずるいよ~~~」
いつもカエデちゃんが一枚上手なんだから・・・。
私はそっとカエデちゃんのメガネを取った。
カエデちゃん・・・ありがとう・・・・
大好きだよ・・・。
優しい唇が、私に戻ってきた。