メガネ×愛【短】
それは、私が小2の時。
カエデちゃんが3年の時の話。
「カエデちゃん?あそぼーよ」
「あ、藍音か。俺は今プラモデル制作で手が離せない」
「えー・・・いいよ、藍音見てる」
「あっそ」
この頃からだった。
カエデちゃんがこういうモノに興味を持ちだしたのは。
私はこのとき、カエデちゃんが好きだった。
ただ、その気持ちにちゃんと気がついたのはこれから10年近く経ってからなんだけどね。
「カエデちゃーん」
「なーんだよ、藍音」
「藍音ね、カエデちゃんのお嫁さんになりたいなぁー」
「え・・・・・」
私はノリ一発って感じで放った言葉だったけど。
カエデちゃんは手を休め、私近くでこう言った。
「俺が、高校卒業したら嫁にもらってあげる」
「本当!?やったぁー」
私も覚えてたんだよ。
だから・・・今、すごく嬉しいんだ。
横で寝ているカエデちゃんのメガネを外して、
私がかけてみた。
やっぱり・・・・。
カエデちゃんのメガネは・・・
本当はダテなんだ・・・。