-月の果てreplay story-


「───…そろそろ、参りましょうか」


運転手は、

ソフィに手を差し出し出発を促した。




"────…コイツが、憎いか?"



ソフィは、

沈んでいく紅い太陽に瞳を伏せ



「………えぇ」


と答えその手をとった。





その答えに運転手は満足気に微笑み


ソフィを抱きかかえ

窓からヒラリと飛び降りた。



────…さぁ、始まるわ。


深い、深い闇の中の物語が─…



私が逃げ出したエピソードが、

また始まるの。



お姫様が、そのストーリーに

関わってしまったから───…



始まるのよ。


バッドエンド以外ありえない

おとぎ話が──…
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