-月の果てreplay story-
───…暗い空間の部屋の中に、
ソフィはいた。
「あら、彼はいないのかしら?」
ソフィは、
素っ気なく運転手に訊ねた。
「はい、主はただいま出掛けております」
運転手は、質問に丁寧に答えた。
「あら、随分な扱いなのね」
とソフィは、ふんっと鼻を鳴らせた。
「………」
運転手は、意味深ににっこり笑ってから
「では、私も行かなくてはいかないので。すいませんが、ここにいてください」
と言った。