-月の果てreplay story-


「今日は、皆に知らせたい事がある」


そこにいた国民達は、皆

何か、何かとその言葉の先を

待ち望んでいた。



しかし、


「紹介したい人がいる、──…王女だ」


とダネスがソフィを左手で示すと

国民達は、しんとした冷たい瞳を

ソフィに向けた。



───…なによ、これ..


とソフィは、その冷たい瞳に

怖じ気づいてしまった。



そして、散り散りに

国民達はひそひそと話し始める。


それはけして、

善意のあるものではなかった。
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