-月の果てreplay story-


「───…ダネス、様」

イノの瞳が恐怖におののく、



「彼女は私の友人だと言っただろう?」

ダネスの口元が怪しく歪む。



「………はい、」

とイノは悔しそうに唇を噛んだ。



───…あれが、本当に"イノ"なの?

まるで、別人のよう─…


ソフィは、絶望に瞳を染める。



そうだった..、

この国には、ダネスがいる──…


誰も信じられない。

信用なんて、出来ない───…



ここは、この男の巣の中…

逃げ道なんて何処にもない。


ソフィは、じっとダネスを見つめた。
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