-月の果てreplay story-


「……あ、ごめんね。なんでもない..」

とミルーラは、

ごまかすように苦笑いを漏らした。



───…優しい子だから、



「───…っ、俺さ!」



笑っていて欲しい、


突然の大声に驚くミルーラ。



「庭師みたいな事もやってるんだ!だから──…植えるよ、その花..」

トラキアは

段々と声のトーンを落として言った。



そう思ったんだ。

ただ、それだけのこと。



───…ダメだ、こりゃ。


トラキアは、ポリポリと

頭を掻いて誤魔化そうとした。
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