-月の果てreplay story-


──…カツ、カツ..


薄暗い闇の中、仄かな灯りを

灯した蝋燭を手に


ソフィは、石畳の螺旋階段を下りていた。



──…カツ、カツ、カツーン─…


やがて、階段は終わり

木造の古びた扉の前に立つ。



ソフィは、

ゆっくりとその扉に手を掛けた。


───…ガチャン..


すると、


ギィ───…ッ



扉は、錆びついたような嫌な音をたてて

開いていった。


奥は月明かりが灯り

階段よりはまだ明るかった。



しかし、それでも暗いので

ソフィは、前が見えやすいように


蝋燭の灯りを

自身の目の前へと移動させた。


するとそこには、罪人を捕らえる

牢屋がずらりと並んでいた。
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